SAP傘下のクアルトリクス、IPOを申請

Tiernan Ray (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-12-31 08:19

 SAP傘下のQualtricsは米国時間12月28日、新規株式公開(IPO)申請書類を米証券取引委員会(SEC)に提出した。IPO価格は1株当たり20~24ドル(約2100~2500円)になる見通しとされている。この価格は暫定的なものであり、売り出される株式数は明らかにされていない。SAPは7月、Qualtricsを米国でIPOを通じて上場させる計画を発表していた。

 上場先はNASDAQで、ティッカーシンボルは「XM」となる。引受主幹事はMorgan StanleyとJP Morganが務める。

 SAPは2018年にQualtricsを80億ドル(約9100億円)で買収すると発表し、2019年に買収を完了した。

 SAPはQualtrics株の過半数の保有を続ける予定だ。同社は7月、Qualtricsの分社化は予定していないとしていた。また、Qualtricsの買収は大きな成功を収めたとの考えを示した。

 SAPはこのIPOについて、「Qualtricsの自律性を高め、SAPの顧客ベースの枠を超えて基盤を拡大できるようにする」狙いがあると説明している。

 Qualtricsは、「当社のXMプラットフォームは、顧客を熱狂的なファンに、従業員をアンバサダーに、製品を情熱の対象に、ブランドを信仰の対象に変えるようなエクスペリエンスを企業が設計し、改善することを支援する」としている。

 QualtricsのXMプラットフォームは、「CustomerXM」「EmployeeXM」「ProductXM」「BrandXM」で構成されている。

 申請書類によると、Qualtricsは1万2000社を超える顧客を擁し、従業員数は3300人超となっている。2020年9月末までの9カ月間の売上高は前年同期比31%増の5億5000万ドル、純損失は2億5800万ドルだった。

 また、IPOの一環として、プライベートエクイティファンドのSilver Lakeが5億5000万ドル相当の株式を購入することで合意したという。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]